「機種依存文字」というのをご存じですか?
例えば下の画面を見てください。これはWindowsのWWWブラウザで見た、あるホームページです。
(実験的に私が作りました)
同じページをMacOSで見ると次のようになります。見事に文字化けしていますね。こういうページを見たことはありませんか? これらの文字は「機種依存文字」と呼ばれ、異なるプラットフォーム間では互換性がありません。これ以外にも略語や記号など、様々な機種依存文字があります。
本来このような文字はインターネットで使うべきではないのですが、世の中には(主にWindowsの)機種依存文字が氾濫しているのが現状です。メールやテキストファイルであれば受け取ったあとに修正することも可能ですが、他人のホームページとなるとそうはいきません。
機種依存文字ばすた〜は、Windowsの機種依存文字をMacOSで正しく表示させるためのコントロールパネルです。動作環境はシステム(MacOS)7.1以降です。インストールすると先ほどの文字も正しく表示されるようになります。
機種依存文字ばすた〜をインストールするには、Finderで機種依存文字ばすた〜のアイコンをシステムフォルダのアイコンにドラッグ&ドロップしてください。自動的にコントロールパネルフォルダに入れられます。その後、MacOSを再起動してください。
コントロールパネルから機種依存文字ばすた〜を開くと下の図のようなダイアログが表示されます。
「機種依存文字ばすた〜を使用する」チェックボックスは、機種依存文字ばすた〜の機能のオン/オフです。チェックされた状態がオンです。
「起動時にアイコンを表示する」チェックボックスは、MacOSの起動時に画面の下にアイコンを参列させるかどうかの設定です。チェックすると表示します。
「追加...」ボタンをクリックするとオープンダイアログが表示されます。(MacOS 8.5以上では下の図のようなナビゲーション・サービスのダイアログになります)ここで機種依存文字ばすた〜を適用するアプリケーションを選択します。
ここで選択することができるのは、アプリケーション、Finder、コントロールパネルのいずれかです。
下の図はオープンダイアログでNetscape Communicatorを選択した状態です。“アプリケーション:”リストボックスに、そのアプリケーションが追加されます。
アプリケーションを削除するにはリストボックスからアプリケーションを選択して[削除]ボタンをクリックしてください。
※アプリケーションは名前で判別します。Finderでアプリケーションのファイル名を変えたりした場合は、いったんリストから削除して登録しなおしてください。
MacOS用のフォントには、Windowsの機種依存文字を持ったものがあります。例えば「細明朝体」や「中ゴシック体」などがそうです。これらのフォントを使えばWindowsの機種依存文字が正しく表示されますので、機種依存文字ばすた〜は必要ありません。逆にこれらのフォントで表示されているアプリケーションに機種依存文字ばすた〜を適用すると正しく表示されなくなりますのでご注意ください。
残念なのは「細明朝体」も「中ゴシック体」もTrueTypeではないことです。WWWブラウザで使うにはいまいちなんですよね。TrueTypeでWindowsの機種依存文字を持ったフォントがあると嬉しいのですが、ご存じの方いらっしゃいましたら教えてください(^^;)
マイクロソフトのInternet ExplorerやOutlook Expressは、画面に文字を表示する前に、独自に機種依存文字のチェックを行い、その文字を「?」に置き換えているようです。したがって、これらのアプリケーションでは機種依存文字ばすた〜はうまく効きません。まったく余計なことをしてくれます(^^;) 他にもこういったアプリケーションがあるかもしれませんが、ご了承ください。
機種依存文字ばすた〜はフリーウェアですが、著作権は浅利哲が保有しています。配布は自由ですが、雑誌やCD-ROM等に掲載する場合には電子メールで連絡していただければ幸いです。
なお、万が一あなたが機種依存文字ばすた〜を使用して何らかの被害を被っても、作者は何の責任も取りません。ご自身のリスクでご使用ください。
最後になりましたが、機種依存文字ばすた〜という名前は有名な“NoMeMo Busters”からいただきました。作者のバスケさん、江幡さん、勝手にマネしてごめんなさい(^^;)