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2017年5月 7日

AAS Strum Session

カテゴリー: DTM/楽器

4/28の日記の続きです。今回はApplied Acoustics Systemsのアプリケーションについて書いてみたいと思います。microKEY Airには、エレクトリック・ピアノ音源のLounge Lizard Session、アナログ・モデリング音源のUltra Analog Session、アコースティック・ギター音源のStrum Sessionの3本がバンドルされています。

最初の2つは、他社の似たような製品を持っていることもあり、特に注目すべきところはありませんでした。GUIなどはよくできていると思いましたが、至って普通ですね。

一方、個人的に良いなと思ったのは、Strum Sessionです。これも他社に似たようなものがあるのかもしれませんが、私はこの手のものを使ったのは初めてです。ギターということで最初はサンプリング音源を想像していたのですが、どうやら物理モデリング音源のようで、単にギターの音が出るだけではなく、ギターらしい演奏や打ち込みをするための特殊な演奏機能があります。

例えばCのコードを鍵盤楽器で弾くと、いちばんシンプルなヴォイシング(音の並び)はドミソの3和音となるわけですが、ギターでは必ずしも、そういう自然な並び順で和音が弾けるとは限りません。最大6弦を使って、なんとかドミソの3つの音が含まれるよう音を構成することになります。したがって、コードによって音の並び順も高低も、意外とバラバラです。これはギターがギターらしいサウンドになる理由の1つでもあるわけですが、鍵盤で再現しようとすると弾くのはおろか、たとえ打ち込むにしても、かなり大変です。しかし、このソフトをギター用のモードにすると、ギターらしいコードが簡単に弾けるようになります。

Cなら、まず左手でドミソを押さえます。この段階では音は出ません。次に右手でピッキング用の鍵盤(位置は決まっている)を弾くと、ギターのCのコード構成音が全て鳴ります。なお、ギターのCコードは何種類かあるので事前に選べます。

ピッキングは、ダウンストロークとアップストロークがそれぞれ別の鍵盤に割り当てられているので、どちらの表現(音質が微妙に違う)も可能です。連続して弾けば、右手を上下にジャカジャカと動かしたような、ギターらしい演奏になるわけです。

また、左手を押さえずにピッキングすると、ミュートしたままピッキングした、いわゆるカッティングのような音になります。更に、コードが鳴っているときに左手を離すとミュートしたように音が止まります。慣れてくると、リアルタイムで非常にギターっぽい演奏が可能になります。むしろ、ちょっとヘタなくらいのほうが生っぽい演奏になるかもしれません(笑)

ただし、このモードは3オクターブ以上の鍵盤(37鍵とか)じゃないと実用にならないかもしれません。左手でどんなコードを押さえるのかにもよりますが、広い範囲で両手を使うので、トランスポーズでは対応しきれません。本来25鍵のキーボードにバンドルすべきソフトじゃないような気もしますが、まあ無料なので文句はありません(^^;)



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