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2020年4月29日

FUJIFILM X100V その4

カテゴリー: カメラ

昨日のその3の続きです。今回はフィルムシミュレーションについて。

富士フイルムのX100Vを手に入れる前からいちばん気になっていた機能が、フィルムシミュレーションです。他社のカメラやPCソフトの同種の機能にはあまり興味ありませんが、富士フイルム御謹製となれば話は別です。やはり餅は餅屋。往年のフィルムの銘柄がそのままシミュレーション名称になっているのを見ると、ワクワクせずにはおられません(^^;)

でも今更JPEG撮影に戻るのは嫌だなと思って調べてみると、この機能はRAW現像時にも適用できることが分かりました。純正の現像ソフトであるFUJIFILM X RAW STUDIOは当然として、なんと私が愛用しているAdobe Lightroomでも可能です。他にもペンタックスとソニーのカメラを日常的に使っている者としては、どのカメラでも同じソフトで現像できるというのは非常にありがたいことなんですよね。

しかし、1つ気になることがあります。Lightroomで適用されるフィルムシミュレーションは、果たして純正のものと同じなのかという疑問です。ネットで似たような検証をされている方も見つけましたが、バージョンによる違いなどもあるかもしれないので、自分で確認することにしました。

まず純正のFUJIFILM X RAW STUDIOですが、こいつはPCとカメラをUSBケーブルで接続し、カメラ内の画像処理エンジンを使ってRAW現像を行うという非常に珍しいRAW現像ソフトです。カメラ内でJPEG画像を作成する際には当然RAWデータからの現像処理が行われているわけで、フィルムシミュレーションも同様です。それと全く同じプログラムが使えるところには一定の価値があると思います。フィルムシミュレーションの比較対象としては、言うまでもなくベストです。

一方、富士フイルムのQ&AページにはLightroomを使ったフィルムシミュレーションの適用方法も解説されています。ここまで明確に書いてあるということは、仮にアドビが独自に作った機能だとしても、富士フイルムのお墨付きは得ていると考えて良さそうですね。各シミュレーションの名称もそのままですし、安心感があります。


■フィルムシミュレーションの違い

まず最初に、今回の趣旨とは違いますが、各々のフィルムシミュレーションの違いを見ておきましょう。全て載せるのは大変なので一部ですが、簡単に見比べられるようにJava Scriptでプログラムを組みました。写真の下のボタンをクリックすると画像が切り替わります。写真を左右に並べても違いが分かりにくいんですよね。こうやって瞬時に切り替えれば僅かな違いでも一目瞭然です。ただし、液晶モニタの性能によっては分かりにくいこともあるかもしれません。ブラウザの違い等による不具合もあるかもしれないので、まずはいちばん右のACROS(白黒)を試してみてください。

● FUJIFILM X RAW STUDIO(Ver. 1.9.0 Mac版)

X RAW STUDIO

まずは純正ソフトのフィルムシミュレーションです。ちなみにこの写真は先日の試し撮りのときの没ショットです(^^;) 構図がもう1つ満足できませんでしたが、景色としては良い感じですね。オリジナルサイズだと大きすぎるのでAdobe Photothopで480x320に縮小しています。目的は色再現の確認なので、小さくても特に問題ないですよね。

● Adobe Lightroom(Ver. 9.2 Mac版)

Lightroom

次にAdobe Lightroomでのフィルムシミュレーションです。なお、残念ながらLightroomにクラシックネガはないようです。そのうち追加されるのでしょうか?

※追加されたのでアップデートしました。


現像ソフトによる違い

続いて今回の本題、ソフトウェアによる違いです。各シミュレーション毎に違いを見ていきましょう。

● PROVIA

PROVIA

まずはスタンダードなPROVIA。気になる結果は・・・微妙に違いますね(^^;) 純正のほうが若干コントラストが高いようです。

● Velvia

Velvia

次に、個人的に最も思い入れのあるVelviaです。傾向としては同じで、純正のほうが若干コントラストが高いです。

以下、それぞれ見てみましょう。

● ASTIA

ASTIA

● Classic Chrome

ClassicChrome

● Classic Neg

ClassicNeg

● ACROS

ACROS

以上、2つのRAW現像ソフトの違いはどれも同じ傾向なので、おそらくこれはフィルムシミュレーションの差というよりは、その他の部分に違いがあるからではないかと推察します。どちらかが一方的に優れているという感じでもないので、私はこれまでどおりLightroomを使っていこうと思います。ということでアドビさん、クラシックネガも期待しています!(^^;)


・5/5追記
Lightroom 9.2.1でクラシックネガが追加されたようなので、そこだけアップデートしました。



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