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2018年3月26日

BMOW Floppy Emu その2

カテゴリー: レトロPC

一昨日の日記のその後です。Apple IIcのROMバージョン0(2番目のバージョン)以降のモデルや、Apple IIc Plus、IIgsなどの後継機では、Smartport Hard Driveというハードディスクが使用可能だそうです。実際にそういったハードディスク製品は見たことがないのですが、Floppy EmuはこのSmartportのエミュレーションにも対応しているようなので、試してみました。

まずFloppy Emuのモードを変更する必要があります。電源投入直後、Floppy Emuの初期画面が表示されているあいだに■ボタンを押すと設定画面に入るので、そこで切り替えます。その後、いちど電源を切ると、次からはそのモードで実行されるようになります。メモリカード側は、ルートディレクトリにsmart0という名前のディスクイメージファイルを置くだけです。smart0からsmart3の4台まで同時使用可能なようです。

Apple IIは電源が投入されると、最初は内蔵のフロッピーディスクドライブからブートを試み、できない場合にハードディスクからのブートとなるようです。外付けフロッピーディスクドライブのように、いちいちコマンドを打ったりしなくていいのは素晴らしいですね。まあ現代の感覚だと、これが当たり前ですが(^^;)

ちなみにApple IIcの場合は、内蔵ドライブはSlot 6のDrive 1で、外付けフロッピーディスクドライブがSlot 6のDrive 2になりますが、Smartport Hard Driveの場合はSlot 5のDrive 1となります。接続端子は一緒なので、ちょっと混乱しますね。


なお、付属のメモリカードに最初から入っていたsmart0.poというイメージファイルは、書き込み禁止になってしまい、うまく使えませんでした。Floppy Emuの液晶にも南京錠のようなアイコンが表示されます。マニュアルによると、Windowsや現代のMacでのファイルの書き込み禁止の設定が反映されるということですが、少なくともMacからは禁止されているようには見えませんでした。よく分からないので、マニュアルで紹介されているサイトからブランクのディスクイメージファイルをダウンロードしてきて使用しました。

容量の上限もよく分かりません。マニュアルには、ProDOSは32MBまでのドライブに対応していると書いてありますが、試してみたところ、読み込みはできるけど書き込みができません。CATコマンドで調べてみると、空きブロックがほとんどない状態になっていました。16MBで試したところ問題なかったので、16と32のあいだに上限がありそうです。まあ、Apple IIはフロッピーディスク1枚が僅か140KBですから、16MBなら100枚以上です。これで十分ですけどね。


使い勝手としては、ちょっと微妙な感じですね。ハードディスクそれ自体は便利なのですが、GUIがあるわけではないので、キーボードからディレクトリやプログラム名を入力して実行することになり、かえって面倒です。特にゲームなどは、普通にフロッピーディスクをセットして電源を入れるだけで起動できるので、そちらのほうが遥かに便利だと思います。

そもそもApple IIの時代はフロッピーディスクで運用することが一般的だったので、多くのアプリケーションは、ハードディスクから起動されることなど考えて作っていないと思われます。構造上、ハードディスクからの起動に対応できないものも多いのではないでしょうか。以前のAztec Cのように、何枚ものディスクを挿し替えながら使わなくてはならないような大規模アプリケーションには向いていると思いますが、そういったものは少数派でしょうね。

というわけで、Apple IIcで使う場合は、フロッピーディスクモードで使うべきかハードディスクモードで使うべきか、非情に悩ましいですね。どちらも"帯に短し襷に長し"という感じです。



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