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2007年3月 1日

PSP Movie Utility 1.0の転送エラーについて

カテゴリー: プログラミング

昨年3/29の日記へのコメントで、何人かのユーザーさんから、PSP Movie Utilityで正常にコピーができないという質問がありました。今までは私の環境で全く再現せず原因が分からなかったのですが、先日、あるユーザーさんにご協力いただいて調べたところ、原因をつきとめることができました。少し混み入った話になるので、ここにまとめて書いておきたいと思います。

結論から言うと、ムービーファイルの形式によってコピーできないものがあるようです。そのユーザーさんはムービーのエンコードにiSquintを使用されていたのですが、これはどうやら汎用の(iPod用の?)MPEGファイルを作成するソフトで(特にPSP用ということではないため)PSP Movie Utilityで正常にファイルの種類(MEPG-4かAVCか)の判別が行えず、転送に失敗していました。

種類が判別できるように修正するか、ユーザーに選択してもらうようにすれば解決と思ったのですが、調べていて意外な事実が分かりました。このソフトで作られたムービーはVIDEOフォルダでは再生可能ですが、MP_ROOTフォルダでは再生できないのです。これでは例え判別に成功したとしても意味がありません。PSP Movie Utility側でどうにかできる問題ではなくなってしまいました。

上記の内容を補足するために、少し歴史的な話を書きますが、PSPでは元々MP_ROOTというフォルダの中に、小難しいルールに基づいてムービーファイルをコピーする必要がありました。種類がMPEG-4かAVCかによってもコピー先が違うため、判別してコピーしなければなりませんでした。

PSP Movie Utility 1.0の公開後しばらくして、PSPファームウェア2.8がリリースされました。このバージョンではムービーの保存先として新たにVIDEOフォルダができました。今までのMP_ROOTフォルダとは違い、どんな種類のムービーファイルも好きな名前でコピーするだけでOKとなりました。ただ、VIDEOフォルダには1つ残念な仕様があります。サムネイルファイルに対応していないのです。

サムネイル作成機能はPSP Movie Utilityのウリの1つなので、今後どう対応していくか考えてみました。まず、PSP Movie UtilityでMPEG-4かAVCか判別できたファイルは、従来どおりMP_ROOTフォルダにコピーします。判別できなかったものについては、ユーザーに確認を出した上で、VIDEOフォルダにコピーします。

実際、VIDEOフォルダは便利ですし、再生できるムービーの種類も多いようなので、特にサムネイルが必要ないという方は、PSP Movie Utilityは使わず、手動でVIDEOフォルダにコピーすることをお勧めします。そのほうが手っ取り早いと思います。逆に、やはりサムネイルが欲しいという方は、この際ムービーファイルの作成に使用するソフトをPSP用の動画が作れるものに乗り換えてはいかがでしょうか。私は携帯動画変換ちゃんを愛用しています。


・3月28日 追記
本日、PSPファームウエア3.30がリリースされ、VIDEOフォルダもサムネイルに対応しました。PSP Movie Utilityで作られたサムネイルファイルも、拡張子を.THMから.JPGに変更することで有効になるようです。PSP Movie Utilityの今後の方針は改めて考え直したいと思っています。


関連リンク
PSP システムソフトウェア3.30 (2007年03月28日)
PSP Movie Utility 開発終了 (2007年04月01日)



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