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2009年5月30日

STANDARD ROLAND READY STRATOCASTER インプレ3

カテゴリー: DTM/楽器

25日の日記の続きです。今日はMIDIギターについてです。

MIDIギターを買う前にいちばん気になっていたのは、やはり弦を鳴らしてから実際に音が出るまでの時間遅延、いわゆるレイテンシーですね。理論上これはゼロにはできませんが、あまり遅延が大きいとまともな演奏ができなくなってしまいます。特にこのギターのピックアップはGK-2Aという1世代前の製品なので、非常に気になっていました。

結論から書くと、これは音源次第ですね。少なくとも、GK-2Aからの信号をGI-20がMIDIデータに変換して出力するまでの段階は、実用レベルにあるように感じました。遅延はその先で起こる割合が大きいように思います。

実際に鳴らしてみたのはソフトシンセだけですが、ものによってかなり遅延の度合いに差がありました。いちばん遅延が少なかったのはMac OS X環境でソフトシンセ(試したのはAnalog Factoryのみですが)を鳴らした場合でした。シンセの音を聞きながらでも違和感なく演奏できるレベルでした。私の実力の限界まで速く弾いても追従してきているようでした。非常に楽しいです(^^;)

一方、Windowsではどのソフトを使っても、かなり遅延が気になります。音を聞きながら演奏するのは厳しいかもしれません。マシンは同じMacBook(初代)なので、完全にOSとアプリの問題ですね。特にCubaseでVSTiのソフトシンセを鳴らしたときの遅延は大きいです。ただ、私の環境では鍵盤でも遅延することが分かっていたので、あまり驚きはありませんでした。

というわけで、MIDIギターからのリアルタイム・レコーディングはMacでやるか、シンセの音はミュートして、ギターの生音を聞きながらやる必要がありそうです。試しにWindowsのCubaseで、後者のやり方を試してみましたが、オケを聴きながらレコーディングしても問題なさそうです。遅延するのはやはりソフトシンセの発音なのでしょうね。

PCは使わず、GI-20のMIDIアウトから直接(ハードウェアの)シンセに繋いだ場合にはどうなるのか興味深いです。これは機会があったら試してみたいと思いますが、おそらく良い結果になるのではないでしょうか。所有しているシンセは全部しまいこんでしまっているので、出してこなければ(^^;)


次に、実際にこのギターで鳴らすシンセサウンドですが、やはり音色によって向き不向きがありますね。鍵盤の場合、キーを押したときにノートオン、離したときにノートオフのMIDI信号が送られるわけですが、ギターの場合、ピッキングしたときにノートオンが、音が減衰して、ある一定レベル以下になったときにノートオフが送られるようです。したがって、ロングトーンではノートオフのコントロールがしにくいです。

となるとやはりシンセリード系の音や、オルガンなどが向いていそうです。もちろんギターの音もマッチしますが、MIDIギターでギターの音を鳴らしても、あまり楽しくありません(笑)

ストリングスやブラス、ピアノの音なども意外とソレっぽく演奏できます。単音の管楽器なんかも、かなり良いですね。


GI-20についても少し書いておきたいと思います。この機器は思ったより設定項目が多いのですが、重要なのはやはりギターの感度調整でしょうか。各弦ごとにピッキングの感度を調整できるようになっています。私はずっとハードロック系の、ギンギンに歪ませた音でギターを弾いていた人なので、全体的にピッキングの力が弱いです。したがって、感度はほとんど最大で使っています。もっと高くできても良いくらいです(^^;)

でも感度を高くすると、ミュートした音も演奏情報として送ってしまうのが難点です。ブリッジミュートも送られますが、当然通常の音になります。また、ハーモニクス音は開放5フレット等の、音量があるものは再現できますが、ピッキングハーモニクスになると無理のようです。この辺りのギター独特の奏法を再現するのは難しいですね。

どちらにせよ、基本的にかなりちゃんとしたピッキングをしないと安定した発音がされない印象でした。これで練習すると、いい加減なピッキングの矯正になって良いかもしれません。

ピッチベンドはデフォルトではオフですが、オンにするとビブラートやチョーキングをそのままピッチベンドでエミュレートできます。ただ、この設定にすると、ちょっとでも音程が狂うとピッチベンドとして送信してしまい、かなり気を遣います。ギターっぽいソロフレーズのときだけオンにしたほうが良さそうです。


GK-2AとGI-20の組み合わせで気になったのは、ギター側(GK-2A側)のスイッチ類の振る舞いです。まず、ボリュームが全く効きません。ボリュームノブを回すとMIDI信号は送られているようなので、これはたぶんソフトシンセ側がコントロールチェンジに反応しないのではないかと思っています。まだ追求中です。

また、ギター音とシンセ音の切替スイッチも効きません。どのポジションでもPCにデータが送られます。GI-20本体のMIDIアウトや音声出力には効いているのかもしれませんが、まだ試せていません。前述の件と同様、あとで試してみたいと思っています。


関連リンク
STANDARD ROLAND READY STRATOCASTER インプレ4 (2009年07月02日)



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